第215話この女、私は彼女が欲しい

エミリーはエルマーを連れて、その場を離れた。

施設の構造を熟知していることと、鋭い勘のおかげで、二人は巡回の警備に遭遇するたび、間一髪でやり過ごした。

希望は、手を伸ばせば届くところにあった。

エミリーはまずエルマーだけを外へ逃がし、そのあとでほかの少女たちをどう助け出すか考えるつもりだった。

だが、ヘイデンのほうで事が狂った。

目を覚ましてしまったのだ。

見知らぬ場所で、見知らぬ男に担がれていると気づいた瞬間、ヘイデンは反射的に取り乱した。

運んでいる男は、荒っぽい風貌をしていた。

ヘイデンの頭は最悪の想像へと飛び、恐怖に駆られたまま暴れて叫び出す。

男はすぐさま一撃でヘイ...

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